お茶コラム:八女茶とは

日本茶鑑定士・日本茶インストラクターによるお茶コラム。
今回は「八女茶とは」。

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八女茶とは

掲載日:2009年11月13日

甘く芳醇な香りとまろやかでコクのある味わい。
全国の日本茶好きの視線を集める高級茶の産地・福岡県『八女』。
特に玉露の生産では質量ともに現在日本一を誇っており、平成17年~21年度の全国茶品評会で5年連続の農林水産大臣賞を受賞しています。八女郡黒木町から星野村にかけての霧がかかる傾斜山地には手入れが行きとどいた品評会受賞の玉露茶園を見ることができます。茶園では新芽が出始めてから茶園に稲わらで日覆いをし、20日くらいしてから新芽を摘みます。アミノ酸が多く特有の甘い香りに包まれます。

八女は古来よりお茶の栽培として理想的な条件が整っている地域とされ、筑後川と矢部川両河川から運ばれた土砂(腐葉土)が交互に堆積した沖積平野からなっており、そこで栽培されたお茶は味が濃く甘みが強く感じられるのが特徴。又、夜間は冷え込む特有の内陸性気候と、年間1600mm~2400mmの降水量が周瑞(後に記述)の学んだ中国蘇州の霊厳山寺付近の気候に近かったといわれています。

この八女地方はお茶だけでなく、『あまおう』ブランドに代表される苺、キウイ、みかんなどの果物、米、小麦などの穀物、栗、梅など様々な農作物が採れる土壌の豊かさや複数の河川から良質な水の恩恵を受けている土地柄です。

八女茶の歴史は1423年中国(明)で学んだ周瑞禅師が茶の種を持ち帰り、八女郡黒木町笠原に霊厳寺を建立して、茶の製法、喫茶法を伝えることにより広まりました。その後長崎で外国貿易商による九州のお茶の取引が行われたことで八女茶の生産は急激に増加しました。

山科茶舗によるお茶コラム