お茶コラム:口切りの儀

日本茶鑑定士・日本茶インストラクターによるお茶コラム。
今回は「口切りの儀」。

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口切りの儀

掲載日:2011年11月02日

10月29日~30日全国茶匠の行事、茶経塾『茶匠会』が
静岡市で開催され、そのメンバーと10月30日徳川家康の
墓がある久能山東照寺に『口切りの儀』を見学に行きました。
この久能山東照寺は平成22年12月24日に国宝に認定
されていますが、家康の遺言で作られた寺で、その後日光
東照宮が建てられています。

当時の家康の力を誇示する豪華な作りに圧倒されました。
家康の巨大な墓石を山の上までどうやって運んだのか?
家康の墓.jpg
徳川家康の墓

いったい、徳川の"葵の御紋"が建築にいくつ施されているのだろう?
久能山東照宮.jpg
久能山東照宮本殿

疑問が次々にわく程のすばらしさです。

口切りの儀(行列).jpg
駿府お茶壺道中行列

口切りの儀についてちょっと説明。

家康は将軍職を息子の秀忠にゆずった後、大御所となって
静岡県の駿府城に移っていました。
家康は静岡の本山茶をとても好んでおり、春に摘まれた
茶葉は茶壺に詰められ井川お茶蔵にて保存、熟成された後
秋になると籠に乗せられ駿府城の家康のもとへ届けられました。
お茶壺道中籠.jpg
茶壺が載せられた籠
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茶壺

そんな毎年の家康の習慣を行事にしたのが
駿府お茶壺道中行列『口切りの儀』です。
口切りの儀.jpg
口切りの儀

当時に思いを馳せ、しばし歴史の1コマに入った気分でした。
当日、久能山東照寺の宮司落合様に
『家康は日本を争いごとのない平和な国にするために教育に
力を注いでいった』などの貴重な講義を受けました。

店長筆

山科茶舗によるお茶コラム