冠茶(かぶせ茶)
掲載日:2013年08月30日冠茶とは『茶樹に覆いをして成長させた茶芽で作った茶』のことです。
成長期の茶芽は直射日光をさえぎると
渋みが少なく甘みの強いコクのあるお茶が出来ます。
なぜかというと、茶樹は根から肥料を吸収して、根で旨み
成分であるテアニン(アミノ酸の一種)を合成します。
このテアニンは茶葉に蓄積されますが、日光に当たると
渋み成分であるカテキンに変化します。せっかく合成
された旨み成分が、渋み成分に変化しないように
覆いをする事により日光を遮断しているのです。
冠茶の遮光はお茶を摘む前、1週間~10日くらいで
遮光率は50%くらいです。
日本茶の最高峰、玉露も覆いをして作られますが
玉露の場合は、冠茶よりも覆いをする期間が長く
遮光率も高くして作られます。(100%近く)
ですから、冠茶は玉露と高級煎茶の中間と言う
表現がよくされます。
また、覆いをすると『覆い香』という青海苔のような
香りが生成され、茶葉も柔らかくてきれいな鮮やかな
緑色になります。
福岡県の名産地、八女では玉露や冠茶(かぶせ茶)
の生産量が多く、新茶シーズンに八女を訪れると
藁で覆いをした本玉露栽培や寒冷紗で覆いをした
冠茶の茶畑を随所に見る事が出来ます。
当社商品ではこの冠茶(かぶせ茶)は
八女深蒸し みやび(100g ¥1050)です。
覆い香とテアニンの甘みをしっかりと感じる事が
出来ますのでどうぞ一度お試しください。